こんにちは!せきれい歯科クリニックの院長 太田です。
インプラント治療では、天然の歯の代わりにチタンやチタン-ジルコニア合金等のインプラント体を埋入し、人工歯を取り付けます。天然の歯からインプラントになれば、歯周病にはならないのでしょうか。残念ながら、インプラントも天然の歯と同様に、あごの骨が溶けるなどの症状が出ることがあります。今回は、インプラントの歯周病と言われている、インプラント周囲炎についてご紹介します。
○インプラント周囲炎とは?
インプラントと歯茎の境目の隙間である「ポケット」の中で、歯周病菌が増殖し、それにより歯茎に炎症が起こり、インプラントの周囲のあごの骨が溶けてしまいます。そして、インプラントが不安定になり、最終的に抜け落ちてしまいます。これがインプラント周囲炎です。
インプラント治療をしてから1年以上経った患者の約1割が、インプラント周囲炎に罹っていると言われています。インプラント周囲炎は歯周病と同じく、初期段階では歯を磨くと血が出る程度で自覚症状がありません。そのため、気づいた時には重度まで進行していることが多いです。
○インプラント周囲炎を防ぐには?
インプラント周囲炎を防ぐためには、予防することが大変重要です。そのために、インプラント治療よりも虫歯や歯周病の治療が優先されます。インプラント治療を希望する方は、インプラントの治療開始前に虫歯や歯周病の治療で時間がかかる場合があることを知っておきましょう。また、インプラントを入れる際には、インプラント周囲のあごの骨を増やしたり、歯茎を移植して歯磨きをしやすい環境を整えておくことが必要です。インプラント治療後は、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを併用してセルフケアを行います。また、2、3ヶ月に1回、歯科医院で専門的な定期的メンテナンスを受けることが必要です。このように、インプラント治療は、インプラントを入れれば完了ではありません。メンテナンスは、重要な歯周治療の一部分なのです。
○まとめ
いかがでしたでしょうか。インプラントを入れると、インプラント周囲炎になる可能性があり、防ぐには丁寧なセルフケアと定期的なメンテナンスが必要です。インプラントはメンテナンスも含めた長期的な治療になるので、技術と実績のある歯科医院で治療を行うことをお勧めします。インプラント治療についてお悩みの方は、まずは一度お問い合わせください。
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