インプラントを抜く場合、保険は適用されるのか?

愛知県安城市の歯医者さん せきれい歯科クリニック
歯科医師 院長 太田 彰です。

インプラントは失われた歯の機能を回復し、自然な見た目を提供するための優れた治療法です。しかしながら、何らかの理由でインプラントを抜く必要が生じることがあります。この際、保険の適用があるかどうか、多くの患者さんが疑問に感じます。この記事では、インプラント除去の際の保険適用の有無について詳しく解説し、関連する情報も併せてご紹介いたします。

## 目次
1. インプラント除去が必要になるケース
2. インプラント除去の手順と治療の流れ
3. 保険適用の可否について
4. インプラント除去後の治療オプション
5. 経済的な負担について

## 1. インプラント除去が必要になるケース

インプラントは非常に耐久性のある治療法ですが、まれに除去が必要な場合があります。一般的な理由としては、インプラント周囲炎という歯茎や骨に感染が起こり、インプラントの安定性が失われるケースが挙げられます。この場合、炎症が広がる前にインプラントを除去しなければなりません。また、インプラントが正しい位置に配置されていない場合や、周囲の骨が適切に回復しない場合も、インプラント除去が考慮されることがあります。さらに、患者さんの健康状態の変化により、インプラントを維持することが難しくなる場合もあります。

## 2. インプラント除去の手順と治療の流れ

インプラントの除去は専門的な技術を要する処置であり、一般的には歯科医院や専門医によって行われます。手術は局所麻酔で行われ、インプラント本体を周囲の骨から慎重に分離することで除去します。手術の時間は症状やインプラントの状況にもよりますが、通常30分から1時間程度で完了することが多いです。除去後は、周囲の組織が適切に治癒するのを待つために一定の期間を要します。この間、必要に応じて抗生物質や鎮痛剤が処方され、感染症の予防に努めます。

## 3. 保険適用の可否について

インプラントの除去手術が保険適用になるかどうかは、状況や使用している保険の種類によります。国民健康保険や社会保険などの公的保険は、基本的にインプラントの治療や除去に対しては適用されません。ただし、除去が必要な理由が健康上の問題である場合や、炎症などの病的な理由である場合は、一部保険適用がされる可能性があります。そのため、具体的な状況については、事前に歯科医院や保険機関に相談することをお勧めします。

## 4. インプラント除去後の治療オプション

インプラントを除去した後は、欠けた歯を他の方法で補う必要があります。主な選択肢として、義歯やブリッジ、そして再度のインプラント手術が挙げられます。義歯は取り外し可能で費用も比較的抑えられるため、経済的な選択肢として人気です。一方、ブリッジは残存歯を支柱として利用し、人工歯を固定します。再度のインプラント手術は、十分な骨量がある場合に新たなインプラントを埋入する方法ですが、これには再び高額な費用がかかります。

## 5. 経済的な負担について

インプラント除去には手術費用や術後の治療費がかかります。公的保険が適用されない場合、全額自己負担となるため、経済的な負担も大きくなる可能性があります。除去後に選択する補綴(ほてつ)治療も、その方法によって費用は大きく異なるため、しっかりと計画を立てることが重要です。また、治療費を抑えるための各種分割払いの利用や、医療費控除を活用することも検討の余地があるでしょう。

## まとめ

インプラントの除去が必要になった場合、保険適用の有無やその後の治療法についてしっかりと理解しておくことが大切です。まずは歯科医に相談し、自分にとって最適な選択をするための情報を集めることをお勧めします。適切な治療計画を立て、経済的な負担を考慮しながら、笑顔で健康的な生活を取り戻しましょう。


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